synthesis

 
 





理研フロンティア

糖鎖工学研究チーム


研究成果ハイライト

Research high lights






 
 


Synthetic Inhibitors of Proteins





 ポリマー性の阻害剤         

  1. Kamitakahara, H. et al. Angew. Chem. Int. Ed., 1998, 37, 1524-1528.


ガングリオシドの1種GM3を少し修飾し、ポリグルタミン酸にペンダントのように導入しました。導入量が約1%と非常に低いにも関わらず、極めて強力にインフルエンザウイルスによる赤血球凝集を阻止しました。ヘマグルチニンを阻害する物質中でおそらく最強です。


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    上高原さん京都大学大学院 農学研究科




 インフルエンザウイルス感染阻害剤   

  1. Sun, X.-L. et al. Eur. J. Org. Chem., 2000, 14, 2643-2653.

  2. Guo, C.-T. et al. Glycobiology, 2002, 12, 183-190.


以下の論文は、インフルエンザウイルスの表面にある2種類のタンパク質を同時に阻害しようとする「デュアルファンクション」の阻害物質の合成と評価に関するものです。仮に1/100000の確立で薬剤耐性株が出現したとすると2つ阻害すると、うまく行けばこの2乗の確立となるので、耐性株の出現を押さえ込むことができると考えられます。

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        孫さんCleveland State University



 糖加水分解酵素阻害剤:アザ糖、カルバ糖 

  1. Takebayashi, M. et al. J. Org. Chem., 1999, 64, 5280-5291.

  2. Saotome, C. et al. Bioorg. Med. Chem., 2000, 8, 2249-2261.


 次は、アザ糖の中でも5員環のそれに注目した論文です。Chi-Huey Wong先生とともに理研のときから研究をしてきました。論文発表後に天然物として単離されたものや、極めて強力な酵素(グリコシダーゼ)阻害剤も含まれています。N-アセチルグルコサミニダーゼとN-アセチルガラクトサミニダーゼに対する阻害剤は、それぞれ世界最強です!!!

 カルバ糖とも呼ばれるシクリトールの合成も行いました。設計は、イミダゾール環とシクリトールをスピロ体として結合したのですが、設計ミスからほとんど効果を発揮しませんでした。しかし、中間体のアミノシクリトールはかなり効いています。スピロ化合物は遷移状態アナログとなる様に5+5でしたが、シクリトールの配座の制御が困難です。5+6の基底状態アナログは機能性と考えています。


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      早乙女さん京都大学大学院 医学研究科






糖鎖合成における方法論に関する研究






 ナノ粒子による接触還元

  1. Kanie, O. et al. Angew. Chem. Int. Ed., 2000, 39, 4545-4547.


A new catalyst for the hydrogenation! A stable nanoparticle of Palldium(0) is very much stronger catalyst than ordinary Pd/C, and it works for solid-phase synthesis.

We confirmed this particle is stable for more than 10 years as a solution.



    Gijis is doing good at Dept Microbiol. National Univ. Singapore



 固相合成の13C NMRによるモニター法

  1. Kanemitsu, T. et al. Angew. Chem. Int. Ed., 1998, 38, 3415-3418.


A non-destructive method of quantitative monitoring of solid-phase synthesis. A set of stable isotopes were used to monitor the reaction course where one is used as "a stationary beacon".



    金光さん昭和大薬:薬化学教室(伊藤研)

 

US Patent 6358919 - Polymer compounds comprising glycosphingosine