糖鎖の構造解析

 糖鎖は結合位置、立体配置、また、分岐といったその他の生体ポリマーには無い構造特徴を持っているため、構造解析は必然的に難しくなります。鋳型依存の合 成ではないことがさらに拍車をかけます。なんとかして新しい視点を与えて構造が類似した糖鎖を見分けたいとの思いからエネルギー分解法を用いて詳細な研究 を行いました(Anal. Chem. 2006, 78, 3461)。この手法を応用すると、サンプルへの同じ質量の異なる分子の混入状態を確認することもできます(Carbohydr. Res. 2009, 344, 384)。さらに、一般的な光学活性分子の絶対配置の決定法の開発へも展開し様々な官能基をもつ光学活性天然物などの立体配置の決定に有効であることを示しました(Sci. Rep. 2016, 6, 24005)。

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