研究の内容

研究テーマ

私たち人類を含む生物は、様々な刺激に応答して生きています。そのような刺激には、電磁波、重力、化学物質、音波などを上げることができます。このような多様な刺激応答の中で、私たちの研究室では特に化学物質のセンシングに注目して研究を開始しています。

例えば、味覚や嗅覚は私たちの生活に非常に身近ですが、生物本来の機能としては、生存をかけ発達させた感覚であるという事ができます。また、このような感覚のメカニズムの初期段階は分子間の認識現象です。この認識反応は、一般的に低分子とタンパク質の間の特異的な結合によりますが、正確に表現すれば化合物を構成する官能基群の特定の空間配置とタンパク質の一部に形成されたアミノ酸側鎖、あるいは、骨格を形成するアミド結合によって形成された三次元空間内の官能基群の配置との間の親和性の総体であると表現できます。このような考えに基づき、私たちの研究室では官能基の組み合わせを認識するセンサーの開発研究を行っています。


最近までの主要な研究テーマ

糖脂質や糖タンパク質の糖鎖は細胞内小器官のゴルジ体で転移酵素の連続反応により合成されますが、この過程がどのようにして制御されているのか、あるいは、いないのかが分かりません。糸口をつかむためにケミカルバイオロジーの観点から研究しています。具体的には、蛍光標識した糖脂質を探査プローブとして細胞に投入し、糖鎖部分の構造変化について蛍光検出-ナノ-液体クロマトグラフィー-質量分析法で定量分析しながら構造分析を行います。この過程はオルトゴナルな分析法、すなわち、細胞内の生化学反応には影響を与えない方法によって探査プローブの位置の変化を蛍光シグナルとして追跡します。一定時間後の細胞から探査プローブを取り出し分離した後構造の解析を行います。位置情報、構造情報、さらに、量の情報はゴルジ体での糖鎖の変換過程解明の重要な情報となります。このような詳細な分析は、腫瘍悪性化の細胞レベルでの判定に役立つと期待できます。

キーワード


社会にはいろいろな壁があります。まず、大学内で自由な研究教育が出来るようにしたいと考えています。私の研究室がそのような目標のためのインキュベータとしての機能を果たしていきたいと考えています。文化とはそのような異なるバックグラウンドを持つ人々の交流から生まれるものです。


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